ストラディヴァリウス300年目のキセキ展 〜豊田泰久氏と三浦文彰氏と〜
※前の記事「ストラディヴァリウス300年目のキセキ展 〜美しいヴァイオリンたち〜」 の続きです。
サントリーホールの音響設計をした豊田泰久氏と今回のこの素晴らしいイベントを企画した日本ヴァイオリン社長の中澤創太氏のトークに参加しました。
今回は土曜日(前回は平日)だったこともあり人がたくさん!
すごい人!
豊田泰久氏と中澤創太氏との対談。
豊田氏への大変だったことはなに?の質問で、手がけたどのホールも大変だったが、とくに政治的経済的理由で建設計画が変更されたりしたのが大変だったとのこと。エルプフィルハーモニー・ハンブルクのことのようだ。途中市長が変わって建設が止まった、とかとか。
緊張する瞬間はリハーサルとのこと。演奏家にとってはじめての音響で、大体が悪い評価をすると。慣れていないので。そして、緊張するのははじめてのホールで演奏することになる演奏家も同じで、緊張すると人は音量が大きく出してしまうもので、周りが聴こえなくなり、それがまたホール批判をすることに繋がると。
エピソードで、ホール初演をした演奏家が批判をぶちまけ、次に演奏するときに「(私の意見を反映してくれて)すごく改善されたね!」といわれた。が、なにも変えていなかった、というw。
質問コーナーでの話で面白かったのは、ホールの評価の指数としての「残響音長さ」があるが、あれはホール音響の良し悪しには意味ないと思うが豊田氏にとってはどうなのか、という質問。
これに対して豊田氏は
サントリーホール=サントリーの偉い人との会食でそれに触れられたことがある。
「残響長さという定量値は音の善し悪しとは全く別のもの。だが残響音自体がどうかはホール音響の美しさにはもちろん関係する。しかし数値に表せるのを人々=メディアは好むので、それでしかホール残響音の特色を表せられないのです。残念なことに。」
というと、サントリーの人が。
「我々の商品(酒)のアルコール度数と同じですな」
と。
このエピソードは面白かったw。
そしてクレモナのバイオリン博物館(ミュゼオ・デル・ヴィオリーノ)の館長パオロ・ボディーニ氏が参加。
この館長のおかげでこのイベントは成功した。先日のブログでも載せた最古のヴァイオリンのアマティを日本に届けることができたのもこの館長のおかげ。館長を口説き落とした中澤社長のおかげ。
そして名機メディチ・タスカンの登場!本当に美しい。三浦文彰氏愛用のヴィオッティと一緒に。
この名機メディチ・タスカンで三浦文彰さんによる「悪魔のトリル」という曲を演奏。名前のように人間業とは思えない複弦トリルのある曲でかっこよかった!
・・・というわけで!
大好きなヴァイオリンを堪能した2日間でした〜
三浦氏の演奏は以前にお父さんで東京フィルのコンサートマスターである三浦章宏との共演を聴いて以来だったので、懐かしかったです。
はあ〜まんぞく!息子くん、ヴァイオリン弾きになってくれたらパパすごく応援しちゃうな〜!